洋服に穴が!粗悪な素材じゃないの?とクレームがありました。

2017.07.22 (土)

お客様からの洋服のクレーム事例をひとつ紹介します。

アパレルメーカーに勤めていたときのことです。「しまっていた洋服を着ようとしたら穴が開いていた。弱い素材の商品なのではないか?」というお問い合わせが入ることがありました。
商品をお預かりして穴あきの状況を調べてみると、その多くは虫食いによる穴あきでした。これは、専門家が見るとすぐに判別できるのです。穴を拡大してみると歯形が残っているなど虫が食べた痕跡があるからです。
お客様には、画像の拡大図とともに、虫食いについてのご説明をして、ご納得いただいたうえで、可能な場合は修正をして商品をお戻ししていました。
 
今回は、衣類の虫食いについて記載します。
日本の衣類害虫で、一番数が多いのは「ヒメマルカツオブシムシ」という種類の虫で、これは4~5月頃に大発生します。多くの害虫の活動は、以下の条件で活発になります。
1)温度・・・気温15~25度で衣類害虫が活発に。
2)湿度・・・虫は湿度60%以上のジメジメした場所が大好き。
3)栄養・・・衣類害虫は繊維やたんぱく質を食べる。ほこりも大好き。
春から夏にかけて、特に梅雨時期の今、室内は高温多湿になりがちです。そしてやはりクローゼットの中も、高温多湿となります。

予防策として、湿気が収納空間に閉じこもらないよう、できるだけこまめに換気しましょう。収納している衣類は、晴れた日にときどき日光と風に当てて「虫干し」もお勧めです。

さらに、防虫剤と一緒に除湿剤を使用すると収納空間の湿気対策に有効です。また、タンスやクローゼットの中も掃除して、きれいにしておきましょう。
ちなみに、衣類害虫には好きな繊維があります。
ウールやカシミヤ、シルクなどのやわらかい動物性繊維を最も好み、綿、麻などの植物性繊維も食べてしまいます。ポリエステルなどの化学繊維は好みではないのですが、食べこぼしや皮脂などで汚れていると、そこが食べられてしまう可能性があります。
虫食いをできるだけ防ぐためには、しまう前に収納の前にはしっかりと衣類の汚れを落とすことが重要です。食べこぼしや皮脂など衣類害虫の栄養源になる汚れは、洗濯やクリーニングでしっかり落としてしてから衣類をしまいましょう
お気に入りの大切なお洋服は、大切に扱って害虫から守りましょう。

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