合成皮革のブーツ、表面が剥がれてきた!

2017.11.18 (土)

合成皮革のブーツやバッグは、本物の皮革と違い、取り扱いが楽です。本物の皮革のコートやブーツを、雨で濡らすのはイヤですが、合成皮革ですとそこまで気にしなくてもよいかな?と思ったり。

本物の皮革製品は、希少価値があり、高価です。そして、乱獲防止や動物愛護の観点からも合成皮革は、本物の皮革の代替物として、ニーズがとても高くなっています。
合成皮革といえども、その製造技術はどんどん向上していて、一見本物かと見間違うほどクオリティが高くなっています。
汎用性もあり、比較的低価格で生産できるので、合成皮革の製品は、服飾雑貨の分野でも本当によく利用されて見られるようになっています。今日は合成皮革の製品について記載します。
以前、アパレルメーカーに勤務していた時のこと、ブーツの表面の合皮が剥がれてきた、直してほしいというお問い合わせを受けたことがあります。残念ですが、修正はできません。
合成皮革を使ったそのブーツですが3年ほど前に購入したものだとのことです。調べると4年前に販売していた商品で、シーズンを越してセールでお買い上げになられていました。※セールで購入されたことは問題ありません。
 
合成皮革ですが、おおまかに素材に記載します。

基本の生地(基布)はポリエステルですが、その表面にラバーコーティングをしています。ラバーコーティングとは、薄く表面にゴムの膜を掛けたような状態です。つまり表面はゴムです。
ゴムは、永久に耐性のある物質ではありません。空気に触れると酸化して、時間をかけて劣化していきます。これを「経時劣化」と言います。
輪ゴムを想像していくとわかりやすいかもしれません。古くなった輪ゴムが切れてしまうことがありますが、これは酸素によってゴムの構造が変化してその結びつきが弱くなったものです。
問合せいただいたブーツにしても、バッグにしても、表面が酸素に触れて時間が経つと、どうしても剥がれて汚くなっています。それは原料であるゴムの性質によるものです。
どうか、ファッションを楽しむには、ご購入の際に、素材の確認をしたほうが良いと思います。取り扱いの注意点を聞いておくなどして、その原料の性質などをご理解いただきたいと思います。
たとえ高価なものであっても、高いから壊れないだろうということではないのです。

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