ファッションと品質 洗濯で色が落ちる

2019.03.16 (土)

洗濯をしたら色が落ちて他の洗濯物に移った、という経験はありますか?

私がアパレル会社に勤務していたとき、色落ちのトラブルもクレームとして受けることがありました。配色の商品を洗濯したら、濃い色が他の部分に移って、ムラになって染まった、という事例が多かったような印象です。
 
品質を測る試験にはいろいろあるのですが、その代表的なひとつに「洗濯堅牢度」を測る洗濯試験というものがあります。洗濯に対して色持ちの強さがどの程度なのかを調べる試験です。
該当する生地に試験用の白い生地を縫いつけて実際に洗濯をします。濡れた状態で色が白い生地に移るかを測定します。綿はその素材特性によって繊維の中心まで染料が届かない、染まらないという性質があります。表面が染料で色付けされるのですが、染料や染め方によって、定着せずに落ちてしまうことがあります。天然繊維ゆえのことですが、今は染料や染色方法も改善が進んでトラブルはぐっと減っているようです。
さて、洗濯時に起きる「色泣き」ですが、私自身も経験があります。白のキャンバス地のスニーカーで、紐を通す甲の一部に赤と青の生地で切り替えてラインをいれたデザインでした。そのスニーカーが汚れてきたので家で洗いました。白地でしたので土の汚れが目立っていたし、少しこすっても落ちにくいと感じたので、バケツに洗剤を入れた水を張ってスニーカーを入れて少し放置しました。ちょっと買い物に行って、戻って洗おうとしたら、スニーカーに変化がありました。赤の生地から色が出て白い部分に移っていてうっすらとピンク色のまだら模様が出来ていたのです。
そうか、色泣きか。と自分の注意不足を反省しました。
水に入れて(しかも洗剤を入れた水に入れて)放置していてはいけないのです。気に入っていたスニーカーでしたので、本当に後悔しました。乾かして捨てましたが、苦い思い出が残っています。
洋服は洗濯表示に従った取扱いをすることが前提ですが、私のように長時間水につけていることでトラブルを引き起こすこともあります。大事な洋服はきちんと取り扱って、きれいな状態でファッションを楽しみたいですね。

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