ニットが好き!ウールかアクリルか?

2018.12.08 (土)

ニットの季節です。
寒さから守ってくれる厚みとふんわりと空気を含んだ糸の温かさがとても優しいニットです。長くお気に入りのセーターがあるという方も多いのではないでしょうか。

さて、ニットはそのデザイン性がもちろん大事です。しかし、他にも選ぶポイントがあります。厚手なのか薄手なのか。これは編地の大きさにも係ってきます。1インチの中に何個の目が入るかでゲージ数が決められます。10以下だとローゲージ、12くらいはミドルゲージ、16くらいになるとハイゲージとなります。ハイゲージだと薄手の秋口に見るようなニットになります。ざっくりニットはローゲージです。数年前にはバルキーニット(かさ高)と言われて、トレンドでした。どちらが暖かいかといえば、糸を多く使いより暖かな空気を多く含むローゲージのニットでしょう。縄編みなど、編み方で柄を作っているものなど、今年も多く見られます。クリスマスの時期にぴったりのニットですね。
ゲージ数の話の前に、糸そのものの太さも関係しますし、その糸を何本とって1本にしているのか、その糸の撚り方はどうか、弱いのかそれとも強撚なのかなども、製品となるニットの特徴に影響してきます。デザインだけではないのです。もっといろいろなところから、そのニットは出来上がっています。
さて、今セーターを着ているとして。そのニットの素材は何でしょうか?
大きくはウール(毛)と合成繊維に区別されます。合成繊維の中では、アクリルが冬物のセーターには多く使われています。そもそもウールの代替素材として開発されたのがアクリルなのです。
アクリル自体も改良に改良を重ねていて、外見上で区別することは難しくなっています。ただ、いくらアクリルが改良されても、どうしてもウールに敵わない点があります。それは、水分保有量です。これは乾燥する日本の冬の時期にとって、しかもエアコンの温風で一層乾きやすい部屋の中においても感じられる違いがあります。分かりやすい現象としては、「静電気」の発生です。アクリルはもともと石油が原料ですので、そこに水分を保有していません。一方、ウールは獣毛が素材です。天然の生き物が持っている自然の水分を含有しています。
見た目では、分からないところで、その原料が何かによって製品の性質が変わります。乾燥を考えると、天然素材のウールの方が肌に優しそうですね。
服はどれを着たいか、そこにはいろいろな選び方があります。可愛い!もひとつです。肌に身体に優しい上質な素材を選ぶこともひとつです。ステキな一枚を新調したい時期です。

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