パリコレクションなどの世界のデザイナーが出展するコレクションで、多くのデザイナーの作品に共通してみられたポイントがいくつかあります。ここから2020年春夏ファッショントレンドのキーワードが出ていましたが、そのひとつに「デニム」があります。こちらのコラムでも記載しています。
デニムは、いつの時代にもファッションの中心にある、もはや定番の素材です。今年の春夏シーズンではアウターからボトムまで、あらゆるアイテムでデニムが提案されていました。スーチングというかセットアップ、がもう一つ別のキーワードとして出ていたこともあって、デニムのセットアップも、この初夏にはだいぶ出てきていたはずなんです。外出自粛で、通勤も遊びに行くのも自粛。出かけてもお店がお休みしていて、外におしゃれをしていくという機会が失われてしまいました。
仕方がないことですが、なんだか惜しい気がしています。セットアップもハリのない柔らかな素材のジャケットとボトム(ひざ丈のハーフパンツが今年っぽい)は、テレビなどに出ているモデルタレントの若い女性たちが着ていて、今年らしいファッションが注目されていました。これからもっと、普通の人にまで広まっていって、街中でセットアップを着こなしている女性たちの姿を見られると思って楽しみにしていたのですが、ここにきて自粛期間に入ってしまいました。春のファッションが、日の目をみることなく通り過ぎていったことが残念で仕方ありません。
デニム以外では、「白」の提案が増えるでしょう。初夏から夏に向けてのスタリングには、白、オール白が注目されるかな、と思います。実に2020年の秋冬には「オール黒」がトレンドキーワードに挙げられています。シーズンが変わる前に、夏に向けて全身白コーデが注目されているといいなと思います。