パリ、ミラノ、ロンドンなどの世界のコレクションで発表されたメゾンの2016年秋冬のトレンドの特徴についてのリポートです。今回は素材、テキスタイルについて注目してみます。
いくつかのブランドで共通していて、なおかつ日本で出てきそうなポイントは次の4つです。
1)ベルベット ベロア
密度がつまって起毛した高級感のある艶がエレガントなベルベット。薄手のトップスや、スカート、ワイドパンツなどのアイテムで、すでに登場しています。レースとのコンビネーションなど、エレガントでフェミニンな工夫がされたものは、冬に向けてもっと人気が出てきそうです。
2)メタリック 光沢素材
メタリックは春から継続してコレクションでは出されていました。ゴールドよりもシルバーのほうが多く出展されていました。シルバーのスパンコールを全体に施したワンピースなどサンローランでは注目を浴びていました。なかなか普段のおしゃれに取り込みにくいのですが、光沢のあるシルバーグレイの生地は黒、グレイベースに相性が良く使いやすいので、冬に向けて楽しめる素材かもしれません。
3)ダウン キルティング
毎年、もちろん防寒のためにヒットする素材です。今年はダウンやキルティングで刺繍が施されたものやプリントで絵が描かれていたり、ちょっと賑やかなコートも出てきそうです。また、ビッグシルエットやオフショルダーというシルエットがトレンドですが、キルティングやダウンの冬コートでも大き目のシルエット、そして衿開きが大きく肩で着るようなデザインのコートもちらほら見受けられるようになりました。
4)動物モチーフとアニマル柄
ネコの顔や鳥の姿を大胆に入れたニットやワンピースがいくつかのメゾンで出ていました。ロエベ、ドルチェアンドガッパーナ、ポールアンドジョーなどで、遊び心のあるポップな柄で新鮮でした。また、ヒョウやレオパード、ゼブラの柄も秋冬では多く出てきます。今年はアニマル柄にストライプや花柄などの他の柄と合わせたりするのが、楽しいと思います。