2018年秋冬のトレンド情報を、パリ・ミラノ・ニューローク・ロンドンでのコレクション出展作品から、目立ったものをピックアップしてキーワード別にまとめています。
今回はデザインで目を引いた点を記載していきます。コレクションの全体感のなかに、「デコラティブ」という流れが見受けられます。この流れの中で、この2点を取り上げます。
1)ウエスト出し
トムフォード
そしてここ数年に渡るトップスの特徴において、身幅・袖のボリュームが注目→ゆるシルエットの台頭→デコルテ注目→「肩出し」と流れており、日本のアパレル市場においてもオフショルダーが珍しくなく浸透するようになってきました。
肩出しスタイル、というか肩を出すデザインは、2018年秋冬コレクションにも登場しています。そして、続いて出てきたのが、「ウエスト出し」です。おなかの部分を大胆にカッティングを入れた、斬新なデザインです。実際には、浸透するのは難しい(ウエストのくびれを見せられる人が少ない・冬は寒いなどの理由です)と感じましたが、ァッションの楽しさが表現された素敵なデザインだと思います。
おまけ情報ですが、「バスト出し」のデザインが入ったトップスもありました。遊びとして楽しい作品です。
2)デコルテ切り替え
Louis Vuitton
ジルサンダー
デザインの特徴として、目立っていたのが鎖骨のあたりで切り替えを入れたデザインです。
異素材のテキスタイルをデコルテあたりで切り替えたデザインはルイヴィトンやジルサンダーで出展されています。
これは、日本のファッション界においても、冬のニットやブラウスなどのプルオーバーや、コートなどの大物アウターにも、デザインポイントとして提案がありそうですね。
デコルテ周辺を装飾しているのでデザインポイントがトップスの上の方に集められています。これによってバランスが取りにくくなりますので、体型によっては、似合う人と似合わない人が出てきそうです。全身のバランスを上手く他のアイテムを使って取っていくことで、素敵なスタイリングにまとめることができます。少しだけスタイリングのテクニックが必要かもしれません。
肩が広く大きく作られているデザインも多く目立ちました。80年代にバブル世代に流行した肩パットとは少し違って、丸く大きな肩のラインは新しいトレンドの芽なのかもしれません。