みなさんは、羊毛(ウール)で出来たセーターやカーディガンを自分で洗濯して、縮ませてしまったことはありませんか?
わたしはあります。
これはアパレルのプロとしては、やってはいけない失敗でしたが、実験みたいな気持ちで洗濯したら、見事に縮んでしまいした。
冬ニットはそろそろ片付ける時期になりますね。お手入れをする前に、毛(ウール)製品について、すこし学んでおきましょう!
動物の毛の表面には、斜めにギザギザがあります。方いっぽうに滑りが良く、逆は滑りにくいのです。人間の髪の毛と一緒です。このギザギザが、ある条件を満たすと、絡み合って小さく固まってしまいます。このため毛の製品は縮んでしまいます。
さて、毛が縮む条件ですが、次の3つです。
・水
・摩擦
・熱
「あたたかな水で、洗濯機で毛のセーターを洗う」と、水の影響を受けつつ熱と摩擦で、しっかりと縮むようになります。
動物の毛は天然繊維といいます。
これに対してポリエステルやアクリルは化学繊維といいまして、石油を原料にして作った繊維です。水に対して影響をうけないので、洗濯機でガラガラ洗っても縮むということはありません。加工やデザインなどの影響で、もしかして縮むことがあるのかもしれませんが、素材の本質は水、摩擦、熱(洗濯で使う程度の熱)によって縮みません。
毛は天然のものですから、人間の思い通りにはいかないのです。冬のニットをそろそろ洗ってしまう時期に入ります。お手入れを自分でご家庭でする場合には、この羊毛(ウール)の特性をしっておくと良いと思います。
さて、私は自分で毛製品の洗濯の失敗を繰り返して、いま決めているのは、素材、デザイン、お気に入り度をかんがみて、次の3つに分類することです。
家で洗濯するにも次の2つの方法から選びます。
1)ネットに入れて、家庭クリーニング用のメニューで洗濯機をまわす。
2)自分で手洗い(押し洗い。揉んだりしない)
そして大事なものは、やはり
3)クリーニングにだす。
家庭で洗濯できるよう、洗濯機も洗剤も改良されています。これをうまく活用しましょう。でも失敗したくない、ほんとうに大切にしているニット製品は、やはりクリーニングに出すことをおすすめします。