テキスタイルに夢中! ①原料のこと

2018.10.10 (水)

私は、スタイリストとして、スタイリングのご提案を仕事としています。

出来上がった完成された洋服の中から、どんなイメージで、どんなアイテムを使って、どんなバランスを取って組み合わせていくかを、お客様のご希望に沿ってご提案しています。これはとても楽しい仕事です。言ってみれば「洋服にとっての表舞台」をどうコンポーズしていくかという、舞台プロデューサーのようなものかもしれません。注:個人的見解です
 
その洋服は一体どのように生まれてきたのか、気になる方は少ないと思います。私は洋服のもとになる原料から興味があって、そのあたりは少しマニアックなのかな、と大人になってから気づきました。
テキスタイルを語るうえで、重要なポイントの1つが「原料が何であるか」ということです。
原料とは素材のことですが、綿なのか絹なのかナイロンかポリエステルか、レーヨンかテンセルか、毛かアクリルか、皮革なのか合皮なのか、など、洋服に使用されている主な素材を挙げてもかなり多くの種類が出てきます。
例えば、その中の綿は、燃やしたらどう変化するか、においはどうか?綿は延焼した箇所は灰になり、ぼろっと落ちていきます。ではポリエステルは燃えるとどうか?というともともと石油を原料として加工された素材なので、燃えると溶けていきます。においも石油臭で鼻に突く刺激臭です。溶けていくため、ポリエステル素材の洋服を着用し、火事などにより衣類が燃えると、溶けた素材は肌にくっつき、このために火傷の状態はひどくなる可能性があります。ぼろっと灰が落ちていく綿とは違う性質があります。
これは素材の特性の違いを1つ提示しただけで、どちらが良い悪いの話ではありません。ただ、洋服は肌に触れるアイテムも多いので、肌着などは特に素材を選んでいくという選択も有効だと思います。
見た目の素敵さはファッションにとって欠かせないものですが、衣服としての性能も考慮して選択していくと、より心地良さが増幅すると思います。
次回は、糸になるまでのことをお伝えしたいと思います。

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