卒業・入学の時期を終えて、婦人服マーケットには変化が見られています。セレモニー対応のスーツやコートに代わって何が展開されているのでしょうか。
入卒ニーズが終わり、それに代わってオフィスカジュアルやタウンユースの服がショップに並んでいます。前回はキャリア世代向けブランドの打ち出しについて記載しました。今回は20代向けブランドの打ち出しをレポートします。
1)差し色が変化
20代に人気のあるブランドでも、差し色や素材などには同じような傾向が見られました。
アダムエロぺでは、ビビッドカラーが印象的でした。レモンイエローのワイドパンツと紺色のカットソーのトップス、オレンジのトップスとベージュのロングスカートを合わせて、トレンド色をみせたスタイル提案をしています。
2)レース素材
夏に向けて、出てくるのがレース素材です。透かし編みになっているので繊細さと清涼感があって、これからの時期にぴったりのレース。ドレスはもちろんですが、ブラウス、スカートなど多くのアイテムに使われていました。スカートでは、スカート地のうえにチュールレースを重ねたデザインもひきつづき提案されています。
また、バテンレース(細いテープで柄を作りその内側をかがったレース)をつかったブラウスやワンピースも見られました。テープヤーン(平べったいテープ状の糸)のニットが提案されていたりと、少し手仕事をした、手作り感のある製品も出てきたな、という感じです。
スナイデルでは、レース素材が目立っていました。ガーリーというかフェニミンよりのブランドなので得意分野ですが、ブラウス、ワンピースなどのアイテムにレースを使っています。
3)切り替え(ティアード)
何段かに切り替えを入れたデザインのアイテムがティアード(切り替えを入れて段にしたもの)のスカートやトップスが多くなっていました。たっぷりとギャザーを入れながら3段に切り替えたロングスカートなど、数年前のトレンドが戻ってきたようです。切り替えにテープでアクセントをつけたスカートなどもありました。夏に向けて、もっとティアードが増えていくような気がします。
4)その他
ジャーナルスタンダードやユナイテッドアローズでは、丈長のブラウス(ワンピース?)を羽織りとしてつかったスタイル提案が目立っていました。ひざ丈ほどの前開きのブラウスをTシャツとワイドパンツの上に羽織ったラフ感のある、着こなしです。