2020年春夏のファッショントレンドをまとめています。今日はポイントの4つ目です。注目されている「アイテム」を3つご紹介します。
1)ウエストコート(ジレ)
ウエストコートとは、ジャケットの下に着用する、胴体を覆う服のことです。つまりベスト。ジレとも言われています。スリーピーススーツの中着として使用されているのが、よく目にする着こなし方です。クラシックテイスト、エレガンス回帰がキーワードになっているのを、スーツしかも伝統的な3つ揃えとして表現されています。きちんと感のあるエレガンススタイルです。それでも、あまりかちっとしていないジレ(ベスト)スタイルが今期はとても良いと思います。新鮮で、かっこいいスタイリングです。
サンローランやセリーヌのコレクションで提案されていました。ジレとハーフ丈のデニムパンツなんて、きっと初夏に向けて着ている人が出てくるのではないかと思います。
2)コルセット
2019年からクラシック回帰とはささやかれていましたが、本格的には2020年に表現されていくのだろうと思っています。その表現のひとつに貴族の衣装を思わせるディティールやアイテムが取り入れられてきます。ちなみに「2019年の秋冬のクラシック」は、たとえばブラウスの衿を立ち襟にして、フリル仕立てにしたり、細かくプリーツをあしらったりして、18世紀の西洋の雰囲気を取り込んでいました。
2020年のコレクションでは、ドレスアップに必要なコルセットが提案されていました。どれほど、コルセットというアイテムが浸透してくるのかはわかりません。でもどんなアレンジで登場してくるのかも含めて、コルセットがどう表現されるのか楽しみです。
3)ショートパンツ
パリをはじめとするメゾンのコレクションでは、大胆なショートパンツが提案されていました。まさに、ブルマーというか、またはボクサータイプのショーツのような、脚の付け根までの丈のギリギリなショートパンツが見られました。フェラガモではニットのショートパンツを提案していました。これは、なかなか日本のアパレル市場では登場しないアイテムでしょう。ファッション誌でもトレンドの尖ったものを掲載する雑誌以外は取り入れないと思います。一般的に普及はしないでしょう。
これともう一つ、ひざ丈のキュロット(バミューダパンツ)の提案も見られています。こちらは受け入れやすいアイテムですので、夏に向けての新たなヒットアイテムとなる可能性がありますね。
次回は柄についてまとめます。