9月下旬の婦人服の売り場を広く見てきました。その特徴についてレポートします。
この秋冬はクラシカルなテイストが、すこしずつ市場に流れてきています。クラシックなファッションといっても広いのですが、先に行なわれたトップデザイナーの発信するコレクションでは、中世ヨーロッパの貴族のようなゴージャスなモチーフやディティールが取り入れられたアイテムが目立っていました。
いまの市場で見るクラシックは、メンズテイストが強いようです。
マニッシュなスタイルの代表といえるジャケットですが、今期はジャケット丈が長めでチュニック丈の提案が多いように感じます。チェスターコートとの間のようなジャケットです。前身ごろの合わせは、シングルだけではなくダブルも多いので、かっこいい宝塚スターのようなジャケットが目立っていました。
ただ、全身をマニッシュに仕上げるのではなく、丈が長めのジャケットのボトムにプリーツロングスカートを合わせたり、フェミニンな雰囲気を織り交ぜたスタイリングをしているショップが多かったなと思います。
また、モチーフではグレンチェックが目立っていました。秋はチェックが少なからず出てくるのですが、今年もまたグレンチェックを提案しているブランドが多いようです。
とはいえフェミニンな中世ヨーロッパテイストのクラシックスタイルの提案もありました。レース素材のブラウスやワンピースが提案されていたり、衿元や袖口にフリルをあしらったデザイン仕様であったりと、随所に盛り込まれています。
これからの市場がいっそう楽しみです。