この春夏のトレンドを、ヨーロッパコレクションの各メゾンが出展した作品の中から、ポイントをいくつか絞ってお伝えいたします。前回までのコラムでは【スタイリングトレンド】の注目ポイントを記載しました。
今回は、ディティールポイントを取り上げます。
【ディティールポイント:TOPS】
◇透け感 シアー
「透ける」素材が取り上げられています。ガーリッシュスタイルに欠かせない、レースは引き続き人気のテキスタイルです。レースに続いて、オーガンジーやチュールなど向こうが透けて見える素材を使ったドレスやトップスが非常に多く見られます。CHLOEクロエでは、シアーなオーバーサイズのゆるシルエットのブラウスを提案していました。フェンディ、ランバン、ルイ・ヴィトンでもロングドレスを透けた素材で提案しています。このとき、透けるアイテムと合わせて重要になるのがランジェリー(アンダーウエア)です。
ルイ・ヴィトンで提案していたシアーなドレスの下に提案していたのは、幾何学(台形のような)のランジェリーで、透けてランジェリーを合わせるとフェミニン意識が働く中で、意思の強そうな女性を表現しているようでした。k
実際に日本で下着を見せるスタイルが取り入れられるのは難しいと思います。それでも、透け感のあるブラウスには、ぜひともチャレンジしたいですね。また、昨年にキャミソールのトップスやドレスをレイヤードするスタイルが20代までの女性の中で流行となりました。同じ感覚で、この春夏は、コルセットやブラなどのアンダーウエアをレイヤードしていくスタイルも、注目されています。
◇クロップドトップス
おへそを出して見せるような、短めに切ったクロップド丈のトップスが、コレクションで目立っていました。LOEVEロエベでもアンシンメトリー(左右非対称な)デザインのトップスが丈が短く提案されていて、ハイウエストのボトムとの丈バランスが良く、相性の良い組み合わせです。
ボトムのウエストが、ローからジャスト(これはこの春、サッシュベルトでマークするスタイリングが大注目です)、そして新しい提案のハイウエストへと少しずつ変化しているようです。
ハイウエストボトムを引き立てる、短め丈のトップスは、ヤング市場を中心に練り直されて、広がっていくように思います。
次回に続きます。