20代女性に人気のブランドでは、この春にどんなトレンドを提案しているのでしょうか。3月中旬の都心の百貨店、ファッションビル、路面店などいくつか定点観測して、今の旬のファッションは何か、どんなアイテムがどんなコーディネートで提案されているのか、今年らしさのポイントは何か、昨年までとは何が違うのか、といった観点から女性の服の買い物や毎日のコーディネートの参考になるようにレポートしています。
20代女性に向けたブランドで展開されている洋服のなかで、多くのブランドに共通してみられるトレンドキーワードがありました。トレンドキーワードごとにレポートいたします。エスニックテイストなど、30代~のキャリアブランドには目立っていなかったキーワードも見られました。
◇エスニックテイスト
エスニックテイストの柄が目立っています。エスニック(民族的な、民族調の、フォークロア)を感じる幾何学柄のプリントやジャガードでの織り物、編み物がディスプレイされていたり、手仕事をした、手間をかけた刺しゅうを施したアイテムが、いくつかのブランドで提案されていて、新鮮でした。
・幾何学柄
ひし形や矢のようなモチーフの幾何学柄は、バッグで多くのブランドが取り入れています。エスニック調のバッグを持つだけで、Tシャツとデニムのスタイルも今年らしいコーディネートになります。フリンジがついていたり、刺しゅうも加わっていたりとひと手間工夫されたものが出ています。また、春先のざっくりとした編み地のカーディガンの裾や袖に、エスニックテイストの柄が編みこまれたものが、いくつかのブランドから提案されています。フリーズマートではワイドデニムパンツと合わせてディスプレイされています。今年の旬スタイルの一つです。
・刺しゅう
胸元に刺しゅうを施したチュニック丈のプルオーバーブラウスを提案しているブランドは非常に多く、「刺しゅう」は今期の大きなヒットキーワードになります。”民族調のトップス&刺しゅう”が目立っています。数年前に流行した「ペザントスタイル=農婦の普段着」と近しいのですが、胸元にスラッシュが入ってかぶりやすくしたプルオーバー(頭からかぶるタイプ)ブラウスは、今期の新しいトレンドアイテムです。昨年から継続した人気のオフショルダーにもなるデザインが出ていたり、数年前に流行っていたプルオーバーブラウスから提案も進化しています。
SHELTERシェルター、チャオピクニック、ナチュラルビューティベーシックなどで展開されています。
次回に続きます。