年末の株売買のいろいろ

2017.12.28 (木)

今回は、年末年始の株式市場のことを記載したいと思います。

株式市場は、株を購入した(約定するといいます)と同時に自分の手元に来るわけではありません。約定した日を含めた4営業日経って受け取るというシステムです。具体的に言えば、
26日の買い(売り)→29日受取り(受け渡し)
27日の買い(売り)→1月4日の受取り(受け渡し)
となります。
今年は12月26日まで、株式市場は少し落ち込んだ様子です。これは、税金対策での売りが出たものと言われます。
株の税金対策ってなに?という方も多いと思いますので、少し説明します。株の売買で利益が出た場合、利益(所得)に対して税金を払うのですが、株式の売買による所得を譲渡所得と言います。
個人の所得は1月1日から12月31日までの年間で計算しますが、株で儲けた場合、その年間利益に対して譲渡所得を払うことになります。株式等の譲渡所得にかかる所得税等は約20%(20.315%:35年まで復興所得税込)です。このまま約20%の税金を取られる前に、買値よりも下がってしまって売れないでいる株があるならば、売却して、儲けを少し減らすことを考えます。これが税金対策としての売りです。
面白いことに、27日は買いが入り、日経平均、マザーズ、ジャスダック指数など軒並み上昇していました。
 
さて、27日から来年の受け取りになるのですが、27日から来年分のNISA枠120万円が付与されました。NISAの非課税枠を利用して買いに向かう人も多かったのかとおもいます。ちなみに、ニーサ枠で購入した株が、マイナスになって売却しても、他のプラス益と相殺されません。もともとニーサは、利益に対して税金をかけないという優遇制度なので。使い方を理解しておきたいですね。
また、一般的には長い休みの前には、「手仕舞い」としてポジションを持たず、
現金化しておくというリスク回避の動きを取るという方も多いです。とても賢明な動きだと思います。
年末年始のお休みの間の諸外国も含めたリスクを考えて、年明けに臨むのでも良いと思います。
 
いずれにせよ、2018年は明るい株式市場であることを願っています。

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