都心のレディースファッション売場を定点観測しています。今、リアルタイムの旬・トレンドを世代で区切って傾向をまとめています。今回は6月下旬の婦人服の店頭展開についてレポートします。
百貨店では、5月の末からレイングッズをまとめた売り場を設置して、レインコート、傘、レインブーツ、レインシューズ等を種類豊富に展開しています。
30代～のキャリア向けブランドでは、盛夏の打出しです。ディスプレイはワンピースやブラウスとボトムのスタイルで、重ね着なしのコーディネートがほとんどです。夏の新作を提案しているブランドもありました。
全体的には、春からのトレンドが継続しているスタイルが、夏も健在です。
・ゆるシルエット、抜け感のあるデザイン。衿を抜いた、襟足を後ろにすこし引っ張ったような気崩しが、きめすぎないかっこ良さの表現となり、一年前の春から根強く人気のスタイルとなっています。
・ウエストをマークする。これはスカートやパンツのウエストに太目のベルトを回して前でリボン結びをする、といったウエストを強調したデザインのボトムが多く出ています。夏も健在のモチーフです。サッシュベルトも合わせて人気が出ました。
・袖、袖口のデザインがデコラティブ。
・レース素材。
このようなデザイントレンドは、秋色・秋素材に変わりながら、2017年の秋冬シーズンにも続いていくでしょう。
新しく今週目立ってみられたのは、ジャージー素材のジャケット+スカートのセットアップでした。素材が薄くて軽い夏向けの素材で動きやすく、また光沢もあって、ジャージーでありながらも上品なセットアップです。薄手ジャージーセットアップは多くのブランドで提案しています。夏の商談や会議でのプレゼンにも活躍しそうな便利アイテムです。
また、「赤」という色がとても目立っていました。差し色ですが、トリコトールの赤で、白やブルーと合わせて夏の爽やかなスタイリングにポイントに使っているコーディネートもありましたが、ベリー系の赤もあり、すこし上品でシックで夏のアジサイにあるような色目の赤も見られました。
夏のセールを待たずとも、今欲しい服がたくさん提案されています。お気に入りの夏服を見に行ってみてはいかがでしょうか。
