11月初旬の30代向けブランド、今回はカジュアルなテイストのブランドのレポートです。
全体感として、コートの提案がぐっと増えています。秋口から出ていたコーディガンの人気から、だんだんときれい目なウールコートへの展開へと移ってきました。
ウールモッサのコートはテーラード衿のものが多いのですが、今年は衿なしのノーカラータイプがとても多いです。裏地がなく、一枚仕立て風の作りのものも多く見られます。
これに、新たに加わってきたのが「ダッフルコート」です。フードがあり、ボタンも特徴的でカジュアルテイストのコート。タータンチェックのスカートと合わせていました。このアイテムは特に珍しいものではありません。ダッフルコートもタータンチェックも色目が白っぽく薄いグレーをベースにした色使いで提案されていて、その色目は今年らしさを感じます。
ファーコート(フェイクファーです)も増えてきました。スナイデルでは白、茶色の毛足の長くそろえたフェイクファーのコートをディスプレイしていました。
また、秋口に大人気でいまも継続して提案されているMA-1風ブルゾンは早くも早期割引、オフ価格に変更しているショップもありました。
もうひとつ、特徴的だったのは、ニット製品の編地がぐっと厚手に変わってきたことです。
編地の土目がつまる、しっかりとした保温性のあるニットが多くなりました。糸が太くなり、編地のゲージが変わってきたり、使用する糸の素材も、秋口はコットンが入っていたりしますが、新作のニットの素材はウールがメインです。ウールにアンゴラが混ぜてふわふわの毛足のある糸で編んだものもとても多く提案されていました。
また、着こなしですが、トップスが地厚のものに変わってきてもなお、ボトムのウエストに、トップスの裾をインする着方はまだまだ継続します。そろそろ、着こなしも変化していくのではないかと個人的には期待しています。新しいトップスとボトムのバランスがどのように変化していくのかを、見つけたいなと思っています。
店頭は、まさに冬支度に切り替わっています。ぜひ、今年の冬らしい一枚を見つけて取り入れてみてください。