ハイクオリティショップのリポートの続きです。前回はコートを中心にアウターについて書きました。今回はアウターの中身のスタイリングについてのレポートです。
セーターなどのニット製品の素材は質の良さを感じます。なめらかな肌触りや光沢感、しっとりとするぬめり感がとても素敵です。ウールの代用素材として使われているアクリルやポリエステルは石油が原料の化学繊維です。このため、水分を素材の中に持っていないのでしっとりとした感じにはなりにくく、静電気が起きるのも水分がないからです。羊やカシミヤヤギなどの毛とは大きく違いがあります。
昨年はバルキー(かさ高の)ざっくりニットの提案が多く、縄編みなど編地で柄を出したセーターが冬にかけては多かったのですが、10月の今の段階ではファインゲージの薄手が多いです。丸首、Vネックに加えてタートルネックも増えてきました。
ビームスではセーターと同じ糸、同じ編地のカーディガンのツインニットが提案がみられました。ふんわりとした膝丈スカートと合わせていてクラシックでとても新鮮でした。スピックアンドスパンでは、タートルネックのセーターでシンプルなシルエットの中に方から袖口まで2センチほどの太さのレースをはめ込んでいて、そこが少し透けて腕が見えるようなデザインのものがディスプレイされていて、目を引きました。エレガントな主役ニットです。
色目はグレイ、茶色、白、キャメルなどのベーシックな色が多かったです。差し色で、ドレステリアではマゼンダのはっきりしたピンクやサックスブルーのセーターが出ていました。エリオポールではテラコッタ(レンガ色、素焼きの。)が目立っています。
シンプルな薄手のセーターに合わせるボトムで、活躍していたのは、シャギーのスカートです。少し肉厚の毛布のような素材で表面の毛を?いて毛足を長くした素材です。レトロな感じが今、新鮮です。シャギー素材のスカートはタイトで膝丈で、いくつかのショップで見られたので、今後増えていくかもしれません。このほかサキソニーのキレイ目な表面の素材の無地のパンツやグレンチェックのワイドパンツなど品の良いクラシカルなボトムの提案が多いです。