今回は、大人のおしゃれのハイクオリティショップのレポートです。
一流企業に勤める方たちのファッションをイメージした品揃えがみられる丸の内界隈のお店を見てきました。ドレステリア、ビームス、スピックアンドスパン、シップス、エリオポールなど、セレクトショップ中心です。上質素材を生かしたシンプルなデザインのアイテムが多く、セーターもカシミアのぬめり感や光沢感があったり、ウールモッサのコートも柔らかく軽く美しい材質が光ります。キレイ目なスタイリングは無地の組み合わせが多いのですが、いいものをシンプルに着こなすのはとてもかっこ良いです。
それぞれのショップのディスプレイはアウターがメインです。ジャケットからコートに主軸が移ってきました。コートにはウール生地のモッサタイプ(生地を縮絨させて刈り込んだ素材)やメルトン(生地を縮絨してひっかいて起毛させた素材)が多く使用されています。柔らかい肌触りのなめらかな素材で、リバータイプ(一枚仕立て)風の作りかたをした裏地のないものが目立っていました。ガウンのように前で留めるボタンがないもの、フードがついているものなど形のバリエーションの充実していました。この他、ダウンも注目素材で、コートやベストも多く見られました。
ベストではダウンが多い中、ハイクオリティショップでは皮革(スエードが多い)のものが多く、襟元にファーをあしらったデザインのものなどを打ち出していました。シンプルなセーターもスエードのべストを合わせるだけで、ぐっとおしゃれに変わります。
市場ではライダースジャケットの提案が多いのですが、1件だけ見せるディスプレイ(売りのためではなく、イメージとして置いておく)で使っていました。ハードなメンズライクのものや、スポーティカジュアルのMA-1風ブルゾンの露出は低く、他とは一線を画しているようでした。