プリーツスカートのプリーツは、どうやって作る?

プリーツスカートは、この春先も継続して出ているトレンドのスカートです。基本的にプリーツ加工は、熱のちからを使ってセットしています。
人間の髪の毛も、熱の力で形を変えてセットすることができます。毎日のヘアスタイリングもそうですし、パーマ自体が薬剤と熱の力で髪を思い通りのカールを付けています。
このように、動物の毛であるウール素材に、プリーツ加工をしたいときには、薬剤を使いながら温度と圧力、湿度をかけて形をセットさせることが出来ます。これを「シロセット加工」といいます。シロセット加工とは、ザ・ウールマーク・カンパニーが開発した加工剤をつかった形状記憶加工です。ウール製品の加工を対象にした加工剤なので、綿とか麻などには使えません。
ちなみに、プリーツ加工をしやすい素材としてよく利用されているのはポリエステルです。ポリエステルは、人間の髪の毛や羊毛のように生きている動物の毛ではありません。石油を原料としているポリエステルは、性質が安定していて、座ったり、動いたりと着用したときの動きによってプリーツのひだが広がったり、消えてしまったりすることはほぼありません。唯一影響を受けるのは熱です。乾燥機にかけるといった処理をしたりすると熱の影響を受けてしまいます。
ポリエステルは熱に対してとても素直な素材です。ポリエステルの持つひとつの特性で、熱可塑性(熱によって形作ることが出来る性質)といいます。せっかく熱によってセットしてあったプリーツがとれてしまうことがあります。熱によってその形をセットできますし、熱によってそのセットを崩すことができます。
素材の持っている特性を知って、その素材を生かした取扱いをすると、洋服は長くきれいに形状を保ってくれます。お洋服と仲良く暮らしていきましょうね。
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