トップメゾンのグッチが、今後動物の皮革は製品に使用しない、という表明を出しました。
「2018年春夏コレクションから、ミンクやウサギなど養殖を含めた動物の毛皮の使用をやめる。」「毛皮の使用が今でもモダンだと思いますか? 私はそうは思いません。それが、私たちが今回の決定をした理由です。(毛皮の使用は)ちょっと時代遅れです。」という環境と動物の生命に関する意思を発表していました。
これは、すでにアルマーニなど他のメゾンも発表していて、これからのファッション、アパレル全体に波及していく意向なのかと思います。”毛皮はゴージャス”というイメージは10年後には変わっているのかも知れませんね。
フェイクファーの素材については、アクリルをベースの原料としているものが多いです。ウールの廉価版として開発されてきたアクリル。発色の良いのもその特徴の1つです。
本物の皮革は、動物の皮膚、動物の毛を使用しますので、一頭、一匹から取れるものでも部位によっては柔らかさ、厚さや色、シワの入り方、など見た目でも違いがあり、それを鞣したり色をつけたりすると、均一には仕上がりません。それが本物の特徴でもあり、良いところではあるのですが、品質が均一にならないことをうまく使えないことも多いのが現状です。
本物の毛皮は、希少価値があり、高価となっていてそこに価値が付加されているのかもしれません。
もしも、グッチの言うとおりに、リアルファーは、毛皮は、時代遅れだという認識が普及したなら、その時はリアルファーの価値も下がっていくのでしょう。
動物愛護という意味合いも含めて、これからは受け取り方が変わっていくのを見ていきたいと思います。