クロシェニットがファッショントレンドとして、注目されています。2020年春の世界のコレクションでも、多くのメゾンで提案されていました。エレガンス回帰という大きなファッションの流れの中で、取り込まれているクロシェニット。いったいクロシェニットとは何か?みなさんはご存じですか。
クロシェニットとは、かぎ針編みのニットのことです。鎖を繋いで編み上げていくもので子供のころに自分でもかぎ針で編み物をしたことがある、という方も多いのではないでしょうか。私も、小学生のときに、毛糸とかぎ針を持って何か一生懸命に編んでいたころがあります。
さて、かぎ針で編み上げると、レースのように隙間ができて、透かし模様、柄を編み上げることができます。レースほど繊細さがなく、ちょっとぼてっとした印象があります。レトロ感もあるかなと思います。レースでは、その上品さや繊細さ、フェミニンさに抵抗がある方もいますが、クロシェニットだとその甘さが控えめになって、編み模様の女の子らしさへの抵抗が薄れてきます。
クラシカルでレトロ感のあるかぎ針編みのニットは、手作業風、手編み風、と適度な透け感が表現されています。コレクションでは、衿や袖などのように一部に使うのではなく、全体がクロシェニットのアイテムが見られていました。大胆に前進クロシェニットを提案している、クロシェニットが主役になるのも珍しいなと思います。ロングジレ&ニットロングパンツのセットアップなどは新鮮な提案です。ベーシックな着こなしに、クロシェニットのベストを足したりするだけで今年らしさが出るので、取り入れやすいかなと思います。
実際に、4月初旬のキャリア世代向けのブランドでも、23区ではクロシェニットのセットアップ(トップスとスカート)が提案されていました。素敵な初夏の装いだと思います。今は外に着ていく機会がないのですが、クロシェニットは夏のアイテムでも取り入れられていくと思います。人気アイテムとなっているジレなどは、Tシャツの上に重ねて着るのがおすすめです。
感染症も収束していると期待する夏には、クロシェニットを取り入れたファッションで街に出かけて、人に会い、おしゃれを楽しみたいですね。