8月からスタートした2019年秋冬ファッションの展開ですが、お盆明けに本格的化してきました。セール品はラックや店頭の一部に集約されて、店内の7割程度は秋新作が並べられている状態です。
今期のファッショントレンドキーワード予測を、このコラムで記載していますが、それはヨーロッパ中心のコレクションから見られる傾向です。その中で、日本のファッション市場において、本当に提案されるもの、されないもの。また、その中で受け入れられるもの、それほどヒットしないものがあります。日本の文化にフィットするかどうかは、その時期にならないと分かりません。
8月末から9月の時期に、日本のファッション市場で展開されている商品の中で目立っていたアイテムを2つ紹介します。
1)ダブルブレストのジャケット
数年前から提案は見られていたダブルのジャケット。この秋口の羽織物としていくつかのブランドが提案していました。スナイデルやアダム・エ・ロペなどのブランドで肩から羽織らせたスタイリングがディスプレイされていました。トロミのあるやわらかな素材で作られていて、本来はマニッシュで男性的なアイテムですが、少しエレガントさが加わった印象でした。丈も腰骨より下までの中途半端に長い丈で、着こなしは難しそうです。ボトムにボリュームを出すとバランスが崩れるので、パンツならスリム、スカートもタイトを合わせるとすっきりしそうです。
2)色はパープルとボルドーが新鮮
この秋冬シーズンのコレクションでも、ボルドーの展開、あるいはパープルからブルーへの色が、数多くのメゾンで提案されていました。
日本のファッション市場でも、ボルドー(赤みのある紫)が目立っていました。一方パープル(青みの強い紫)も、思っているより多い展開が見られて、目だった印象があります。
全体的には、茶系のベージュがベースで、ボルドーを合わせたスタイリングがこの秋の傾向のようです。青みの強い紫は、黒とのスタイリングが組まれていたブランドもあって、シャープな印象でかっこいい強さが感じられました。
この後も、日本のファッション市場で提案されているトレンドキーワードを、このHPコラムにて発信していきます。お楽しみにしていてください。