16年秋冬のレディースファッションについてのリポートです。
今回は「色」と「素材」に絞ります。
思い返してみれば、昨年2015年の秋冬は、白に始まり、白に終わるという、空前の白ブームでした。長くアパレル業界にいて婦人服を眺めてきましたが、トレンドだ!旬だ!とメディアで騒がれても、なかなか冬に白い服を着るということが、日本の市場では流行ることがありませんでした。ですので、昨年の秋冬に普通のおしゃれな女性たちが白をメインに、というよりも全身白!のスタイリングを楽しんでいるのを、すごく驚き、すごく喜んでみていました。感慨深い出来事でした。
さて、昨年の白ブームは、自然に減速しているようです。今年の秋はキャメル、紺がベースになっているブランドが多いようです。
これに「フォレストグリーン」の深い緑色や「マスタード」からし色などが、さし色になっています。
素材では、多くのブランドで取り入れているのはフェイクスエードで、あらゆるアイテムで使われています。加工により、薄く柔らかく進化しているので、トップスのプルオーバーブラウスでも分量感たっぷりのスカートやガウチョパンツでも、ドレープがきれいに出て使いやすそうです。
また、コートでは、薄手の圧縮ニットも目立ちます。フェルトのような素材です。軽く、柔らかく、暖かい。多く見られてきましたが、まだまだ初冬まで活躍する素材ですので注目です。