今年はチェックが旬。
とはいえ、毎年秋冬シーズンには、チェック柄は出てきています。どうして今年はチェックが取りはやされているのでしょう。チェック柄がトレンド化するには、その時々のチェックの中でも「どのチェック」が打ち出されているのか、そして「どんな使われ方」をしているのかにもよります。そしてそれが当たり年と外れ年とあるようです。
今年のチェック柄のトレンド化は、今年の秋に始まったものではありません。昨年の秋、おととしの秋からグレンチェックがヤング向けブランドで少しずつ出てきていました。昨年までは白黒のモノトーン配色のグレンチェック、または一部千鳥格子(ハウンドトゥース)がチェックの打出しのメインでした。
◇チェックの色が進化した
今年になって、チェックは色合いを持ち始めています。グレンチェックは男性向けのスーツによく使われているためすこし「おやじっぽい」イメージのチェックですが、今年はモノトーンだった柄の中に、紫の色を入れたチェックが出ていたり、または茶ベースのグレンチェックの中にオレンジ色を加え色を効かせたりした、変形のチェックが出てきています。この色を入れ込むという進化によって、チェックはもともとのシックなイメージに加えてトレンド色を取り入れることが出来るようになり、今年になって人気が沸騰したのです。おととしからの進化によって今年熟成したような感じがします。
◇チェックの使い方が進化した
また、チェック柄はジャケットやボトムだけではなく、トップスにも多く使われています。とりわけ今年は部分的にチェック柄を使用する「異素材使い(一つのアイテムの中に、違う素材・柄が組み合わされる技法)」もトレンドです。スカートでは一部分だけチェック柄のプリーツスカートを入れたデザインがとりわけ持て囃されています。昨年までのチェック柄よりも今年のチェック柄の使い方の方がちょっとだけ使われていたり、と広い使われ方をしているのも、チェックが目立っている理由かもしれません。取り込みやすい環境なのでしょう。
チェック柄に取り入れられる色の変化とその使い方(部分使いなど)のバリエーションの多さが相まって大きなチェックトレンドを生んでいると思います。