色のことについて、日々考えながら過ごしています。今はパーソナルカラー診断をしているということもあるのでしょうが、これは昔からの癖です。自然界に見られる四季折々の風景の中にある配色で、コーディネートを考えるとか、子どもの頃からのクセが今も続いている感じです。
考えると言っても、「勝手にこの配色は合うなあ」とか、「この色はもう少し少なめに見せた方がきれいなのにな」とか勝手に感じているだけなんですが。
心地良い配色って、あります。
もちろん、目的に応じて、ぱっと目立たせたい時やシックにしたいとき、柔らかく見せたい時、仕事で信用を得たい時など、場に応じた配色をすることって大事です。色がもともと持っている意味合いも活かしながら、場に応じた色の選択をするのです。
でも、なにも考えずに、パッと見て好感の持てる色と色の組み合わせってあります。これは、2色の組み合わせだと、わりとすんなりと見つかります。基本的に、制約が少ない方が楽しめるものだと思っている私としては、2色で合わない色は、ほぼ無いものだと感じています。
例外として、これは私の個人的な見解ですが、洋服に関して言えば黒と濃紺の組み合わせは好みません。
両方ともに、重くずっしりとしたベースとなる色です。ベースになるというニーズが同じで、かつ質の違うもの同士の組み合わせのために、どちらも強くてしっくりきません。
いつも思うのは、「五感に従う」ということ。人間は五感で生きています。
大人の社会的な公平な判断によって世の中はモラルを持って動いていますが、五感で得られる心地良さを求めるのは、人間の欲求のベースにあり、満たされるのです。
良い香りにより嗅覚が刺激されて心地良くなることや、柔らかいものに触れて触感が刺激されること、美味しいもので幸せになるのもそうですね。
色は、視覚で捉えます。調和している配色によって風景の美しさや部屋の居心地の良さや洋服のセンスを感じます。心地良い配色のときに、心が作動します。
これは、音と一緒です。
単音は、どれも美しくもあり、単調です。これを2音のハーモニーにしたときには、2度音をあけると調和したハーモニーが得られます。例えばドに対して2度上のミは調和する音です。
しかしこの2音を選ぶとき、どの組み合わせでも調和するということではありません。ドとレを一緒に弾くと、違和感を覚えます。聴覚に対して丁度よく、心地良くならないのです。これは先ほどの黒と濃紺の組み合わせのようです。近くて、合わないのです。
色も音も、基本的には調和を目指したいです。
プロは意識的に不協和音を取り入れますが、我々は、ふだんの心地良さを大事にして、調和する配色のスタイリングを心掛けたいですね。もちろん、ご自分の肌に調和する(似合う)ことが前提ですよ。