クラシカル回帰のトレンドが少しずつ流れています。
・ジャケットとボトムのスーツセットアップが提案されている
・ダブルジャケットを羽織ったスタイリングも多く提案されている
・テレビで有名人がスーツを着用している
ファッション雑誌は、新しいものを発掘して発信していくため、当然提案はリアルクローズではありません。これがこの春、来るだろうという予測で冊子を作っています。TVはもう少しリアルクローズに近いものになります。生放送なら余計です。
今着るべき素材で、今着るべきスタイリングが見えると言ってよいと思います。
最近になってこの春のファッショントレンドの流れがすこし動いたなと思います。それは気温が春ファッションと合致してきたからです。3月下旬が春の売上ピークを迎えるので、そこに焦点を合わせてアパレル関係者は動いています。いまが春商品の満開の時期なのです。
例年と違い、感染症拡大の危機が拭えないという環境の中で、当初たてた作戦がそのまま当てはまらず、アパレル業界ももれなく苦しい立場にいます。まず、入卒ニーズが飛びました。ツイードのジャケットとワンピーススタイルが売れないのです。卒業式、入学式に父兄の参加がなくなった学校が多いのです。
父兄としては、待ちに待ったハレの記念日に、参列できないのはとても無念だろうと思います。そして、アパレル関係者は販売不振で無念です。
それでもファッションは進んでいきます。お伝えしたいポイントがたくさんあるのですが、その中で特に目立っているのがスタンドカラーです。フリル仕立てでエレガントでロマンティックなブラウスやワンピースが多く出てきました。
これは昨年の秋からの傾向がより強く出てきたものですが、すごく意義があります。いままで数年にわたって、「抜け感」なるものがトレンドキーワードとして居座っていました。決めすぎないかっこよさ、自然体、ナチュラル、首の後ろを少し下げたデザインが大流行しました。先ほどのスタンドカラーは、この抜け感を一切シャットアウトしたデザインなのです。しっかりときちっと首元を留めます。
これは、トレンドの転換の時期にきたことを示しています。これから秋冬を経て来年になるころに、もう少し違うアイテム、違うディティールなども含めてエレガンスのトレンドの浸透は本格化するでしょう。とても楽しみです。
まずはこの春、薄手のシフォン素材でスタンドカラーのブラウスを試してみてはいかがでしょうか。超おすすめアイテムです。