3月は締めくくりの時期です。年度末で、一年を総括するのに、会社は数字の集計、補正に追われるし、人の配置も変わるし、とにかく目まぐるしいのが3月です。一方、学校は学年が終わり、卒業を迎える人もいるでしょう。
小学校卒業、中学校卒業、高校卒業と、その区切りは卒業する本人にとってもそうですが、本人を支えて見守ってきた保護者の方にとっても感慨深いものです。
しかし、今年の年度末はいつもの様子ではありません。今回発生している感染症の拡大防止のために、人が一堂に会するセレモニーが取りやめる方向で進んでいます。
卒業式については、卒業生と先生方のみの出席で、在校生は参加せず、保護者の同席もありません。卒業式の様子を動画配信する学校もあるようで、新しい時代だな、なんて思うところもあります。
セレモニーが縮小中止となる中、セレモニー用の洋服の需要が減ってしまいました。あらゆる業界がダメージを受けています。毎年、当たり前のようにあった儀式がなくなることで、今後はすこし何か意識が変わっていくのかもしれません。今までは、この時期になればこの会があるので出席するのが当たり前のこととして、誰も疑問に感じずに進んでいましたが、これからは、何か大きく変わっていくのかも。
例えば「桜の会」は別の意味でなくなるのでしょうが、会合なども、遠隔での参加も普通になっていったり、するのかもしれません。未来はわからないのですが、今回の節目での感染拡大防止による集会の取りやめを見ていて、案外なくてもいいものもあったのではないか、とみなさんそれぞれに考えていると思います。そんなことがきっかけで既存のやり方がひっくり返されるのかもしれないな、なんて思います。
やめるものもあって、新しくできるものもあると思います。オンラインではたくさんの学習動画が無料公開されています。今だけ子供向け英会話のクラスも無料で受講できるサービスもあって、学ぶスタイルがフレキシブルに発展していくといいなと思います。これから、どんなものが出てくるのかも楽しみですね。
もちろん、人が集まることで出てくるエネルギーがありますし、同じ時間を共有するには意義があります。大切な集会は、皆さんの総意で継続していくでしょう。必ずしもしなくていいものは、淘汰されていく、その流れができるきっかけになったような気がしています。