今週末は、東京都知事選が行われます。
本来ならオリンピックを前にして、誰が東京の顔として世界各国の選手や観光客を迎い入れるのかに、火花が散っていたころなのかな、と想像します。今は、感染拡大防止の措置と経済の復活との手綱さばきが求められています。
さて、今回は立候補する候補者の供託金についてです。
立候補するにはお金が必要です。候補者は立候補の届と供託金というものを提出します。金額は選挙によってそれぞれ決められていますが、都知事選なら一人の立候補につき300万円です。
しかし、立候補するのに、どうしてそんな供託金を払わないといけないのでしょうか。
それは、立候補者が、乱立することを防ぐためです。気軽に「俺も都知事に立候補する!」「いや私がなるわ!」「じゃあ俺も」「いや私が」と、気軽に立候補されてしまうと、有権者が選択するのに難しい、また票が不用意に割れてしまうなど、影響があるからです。それともうひとつ、理由があります。立候補によって名前と顔が知れ渡ることを利用しようとする、売名行為を防ぐため、のようです。
子どものころに授業で、供託金の事を知ったときには、「立派なココロザシを持った候補者からお金を取るなんて!」となんだか、憤りを覚えたところでした。まあ、
今となると、ふざけた(ように感じる)理由で選挙に出ようとする候補者がいないとは限らないな、と思うようになりました。
売名、宣伝として考えれば300万円のコストは安いので、いつになっても、わけのわからない候補者はいるのでしょう。それでも供託金は、候補者の乱立の抑制には効果があるかもしれません。
ちなみにこの供託金は、条件付きで返還してもらうことができます。その条件とは、獲得票数を有効票の10%以上獲得できれば、供託金は戻してもらうことができます。
10%に満たなかった候補者の供託金は戻ってきません。都知事選であれば、都に納められて税金と同様に使用されるそうです。選挙戦前に各地で貼られるポスター制作費にはまったく足りないようですが、そういうところに補填されているそうです。
さて、都知事選を週末に控えて、私は期日前投票を済ませてきました。どなたになっても、良い都政を期待いたします。